導入
一人社長やフリーランスの経理って、ひとつひとつはそこまで難しくないように見えます。
請求書を出す。入金を見る。経費をまとめる。支払いを確認する。
言葉だけ見ると、まあできそうな気がします。
でも実際にやってみると、これがなかなか回りません。
請求書はあとで出そうと思って忘れる。経費は領収書がどこかへ旅立つ。支払いは月末にまとめて見ようとして重くなる。
そして気づいたら、freeeやマネーフォワードの画面に未処理っぽいものが溜まっている。あれ、ちょっと見るのに勇気がいります。
経理が苦手というより、順番が決まっていないだけのことも多いです。
どこから整えるかが曖昧なまま全部やろうとすると、普通にしんどくなります。
この記事では、請求書・経費精算・支払いが回らない一人社長に向けて、経理をどの順番で整えるとラクになりやすいかを整理します。
一人社長の経理が回らない理由
一人社長の経理が回らない理由は、能力不足というより、そもそもやることが多すぎるからです。
営業、制作、納品、クライアント対応、請求、入金確認、経費、支払い。これを全部ひとりで見るのは、普通に重いです。
しかも経理は、やらなくてもその瞬間には困りにくいです。
目の前の仕事は納期がありますが、経理は後回しにできてしまう。
そして後回しにできるものは、だいたい後回しになります。人間なので。
問題は、後回しにした経理が消えるわけではないことです。
請求書、領収書、支払い確認、未処理の取引。全部あとで戻ってきます。
しかも、ちょっと育って帰ってきます。嫌な成長です。
だから一人社長の経理は、気合いで全部やるより、まず順番を決めたほうがいいです。
順番が決まるだけで、「何から手をつければいいんだっけ」が減ります。
経理を整えるならまず請求書から見る
一人社長が経理を整えるなら、最初に見るべきは請求書です。
理由はシンプルで、請求書は売上に直結するからです。
どれだけ仕事をしても、請求が遅れれば入金も遅れます。
売上はあるはずなのに、手元資金がなんとなく不安。そういう状態になることもあります。
請求書まわりで決めたいのは、まずこのあたりです。
- 請求書をいつ作るか
- 請求書をどこに保存するか
- 請求済みか未請求かをどう管理するか
- 入金予定日をどこで見るか
- 未入金があったときにいつ確認するか
ここが決まっているだけで、かなり違います。
請求書は「あとでやる」だと普通に抜けます。仕事が終わった瞬間って、ちょっと気が抜けるので、請求作業まで意識が残っていないこともあります。
だからおすすめは、請求書を出すタイミングを固定することです。
納品した日に出す。毎週金曜に確認する。月末にまとめる。どれでもいいので、自分の中でルールにしておくと回りやすくなります。
次に入金確認を整える
請求書を整えたら、次は入金確認です。
請求書を出しただけで終わりにすると、「入っているはず」の売上が本当に入っているか分からなくなります。
入金確認は地味ですが、かなり大事です。
ここが曖昧だと、未入金に気づくのが遅れたり、資金繰りの感覚がぼやけたりします。
最初は難しい管理表を作らなくても大丈夫です。
最低限、次のことが見えれば十分です。
- 誰に請求したか
- いくら請求したか
- 入金予定日はいつか
- 実際に入金されたか
- 未入金が残っていないか
これだけでも、かなり安心感が変わります。
一人社長の場合、お金の流れが見えない状態はじわじわ不安になります。
売上はあるのに落ち着かない。あれは、数字が見えていないことが原因のことも多いです。
入金確認は毎日やる必要はありません。
週1回でも、月2回でもいいです。大事なのは、確認する日を決めることです。
経費精算は領収書の置き場所から決める
請求と入金の次に整えたいのが、経費と領収書です。
経費精算が回らない理由の多くは、入力が難しいからではなく、そもそも資料が散らばっているからです。
領収書が財布にある。メールにある。スマホの写真にある。デスクの上にある。
この状態になると、経理は一気に重くなります。
もはや経費精算というより、宝探しです。しかもあまり楽しくないタイプの。
まず決めたいのは、領収書や請求書をどこに集めるかです。
- 紙の領収書を一時保管する場所
- メール領収書の保存ルール
- スマホで撮った領収書の保管場所
- 会計ソフトにアップロードするタイミング
- 経費確認をする日
最初から完璧に分類しなくても大丈夫です。
まずは「ここに集める」を決めるだけでかなりラクになります。
分類や勘定科目の判断は後でもできます。
でも、証憑そのものが見つからないと何もできません。
経費精算は、きれいに分ける前に、まずなくさない仕組みを作るのが先です。
支払い管理は後回しにすると一気に怖くなる
請求、入金、経費の次に整えたいのが支払い管理です。
支払いは後回しにすると、けっこう怖いです。
金額の大小に関係なく、「払ったっけ?」が頭に残ると地味にストレスになります。
一人社長の場合、支払い先もいろいろあります。
外注費、サブスク、仕入れ、通信費、家賃、税金、社会保険、クレジットカード。
気づくといろんなところからお金が出ていきます。
- 毎月発生する支払いを一覧にする
- 支払日をカレンダーに入れる
- 支払い済みか未払いかを確認する
- クレジットカード引き落とし日を見る
- 税金や社会保険の支払いを別で管理する
支払い管理で決めたいのは、このあたりです。
支払いは、忘れると信用にも関わります。
しかも、支払い漏れは精神的にもよくないです。
ふとした瞬間に「あれ払ったっけ」と思い出すやつ、地味に生活へ入ってきます。できれば来ないでほしいやつです。
だから、支払いは頭で覚えず、一覧かカレンダーに逃がしたほうがいいです。
脳内管理はだいたい漏れます。人間のメモリは思ったより小さいです。
経理を整える順番は請求・入金・経費・支払いで考える
一人社長の経理は、いきなり全部を整えようとしなくて大丈夫です。
むしろ、全部まとめてやろうとすると重くなります。
おすすめの順番はこれです。
- 請求書を出す流れを決める
- 入金確認のタイミングを決める
- 経費と領収書の置き場所を決める
- 支払い予定を一覧にする
- 月1回だけ全体を確認する
この順番にすると、お金の入り口から出口まで見えやすくなります。
まず売上を請求する。次に入金を見る。そこから経費と支払いを整える。
この流れのほうが自然です。
逆に、最初から会計ソフトの細かい設定や勘定科目に入りすぎると、途中で疲れます。
もちろん細かい処理も大事ですが、最初に必要なのは「経理が回る順番」です。
経理は気合いじゃなく、順番です。
ここを決めるだけで、freeeやマネーフォワードもかなり使いやすくなります。
会計ソフトを使う前に流れを決めるとラクになる
ソフトはあくまで道具です。
請求書をいつ出すか、領収書をどこに集めるか、支払いをいつ確認するか。
この流れが決まっていないと、便利なツールを入れても未処理が溜まりやすくなります。
会計ソフトを使う前に決めたいのは、次のようなことです。
- 請求書をどのタイミングで作るか
- 売上の入金をいつ確認するか
- 領収書をどこに集めるか
- 経費をいつ確認するか
- 支払い予定をどこで見るか
これがあると、ソフトに入れる情報も整理しやすくなります。
逆に流れがないまま使うと、画面を見るたびに「何からやるんだっけ」となりやすいです。
会計ソフトは、流れがある人にはかなり強いです。
でも流れがないと、ただ情報が集まる箱になりがちです。
箱だけ立派で中が散らかると、まあまあ切ないです。
一人社長の経理は月1回の確認日を作るだけでも変わる
経理を毎日やる必要はありません。
できるなら強いですが、忙しい一人社長が毎日経理を見るのはなかなか現実的ではないです。
まずは月1回だけ、経理を見る日を決めるだけでも十分です。
月末でも、翌月1日でも、第1営業日でもいいです。
その日に、請求・入金・経費・支払いをざっと確認します。
月1回の確認日に見ることは、これくらいで大丈夫です。
- 請求書を出し忘れていないか
- 入金漏れがないか
- 領収書や請求書が集まっているか
- 支払い予定が漏れていないか
- 会計ソフトに未処理が溜まっていないか
これを月1回見るだけでも、経理が完全に闇落ちするのを防げます。
闇落ちという表現は雑ですが、かなり近いです。
放置した経理は、ある日まとめてこっちを見てきます。
だから、完璧に整えるより、定期的に見る仕組みを作る。
まずはそれで十分です。
まとめ|一人社長の経理は順番を決めれば回りやすくなる
請求書・経費精算・支払いが回らないときは、経理が苦手だからと決めつけなくて大丈夫です。
多くの場合、問題は能力ではなく、順番と流れが決まっていないことです。
まずは請求書を整える。
次に入金確認を見る。
そのあとに経費と領収書の置き場所を決める。
最後に支払い管理を整える。
この順番で進めるだけでも、経理はかなり回りやすくなります。
freeeやマネーフォワードを使う場合も、先に流れを決めておくとかなりラクです。
経理は、完璧にやろうとすると重くなります。
でも、小さく順番を決めれば、ちゃんと前に進みます。
まずは「何から整えるか」を決めるところからで大丈夫です。


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