導入
小規模事業者や一人社長って、売上を作る仕事だけでもかなり忙しいです。
営業、制作、納品、打ち合わせ、クライアント対応。ここだけでも普通に手一杯になります。
でも実際には、それだけでは終わりません。
請求書を出す。入金を見る。経費をまとめる。支払いを確認する。契約書を探す。書類を保存する。
売上には直接見えないけど、やらないとあとで困る仕事がじわじわ出てきます。
このあたりが、いわゆるバックオフィスです。
表に出にくいですが、放っておくとかなり削られます。派手に爆発するというより、毎日ちょっとずつMPを吸われる感じです。地味にしんどいやつです。
この記事では、小規模事業者のバックオフィスがなぜ回らなくなるのか、そしてまずどこから整えればいいのかを整理します。
小規模事業者のバックオフィスが回らない理由
小規模事業者のバックオフィスが回らない一番の理由は、担当者がいないことです。
当たり前ですが、会社に経理部や総務部があるわけではありません。社長本人が全部やることになります。
でも、社長の頭の中は売上や顧客対応でいっぱいです。
そこに請求、入金、経費、支払い、契約、書類管理まで乗ってくると、普通に重いです。
しかもバックオフィスの仕事は、すぐ売上になるわけではありません。
だから後回しになりやすいです。
「あとでやればいいか」と思える仕事ほど、だいたいあとで山になります。山、育ちがちです。
問題は、バックオフィスが止まると事業全体もじわじわ重くなることです。
売上はあるのにお金の流れが見えない。
請求したか分からない。
支払い予定が頭の中にある。
この状態だと、事業を進めるたびに少しずつ不安が残ります。
売上以外の仕事が社長の時間を削っていく
一人社長や小規模事業者にとって、本当に怖いのは「忙しいのに前に進んでいる感じがしない」状態です。
売上を作る仕事をしているはずなのに、細かい事務作業がどんどん入ってくる。
たとえば、こんな作業です。
- 請求書を作る
- 入金確認をする
- 領収書を整理する
- 支払い予定を確認する
- 契約書や書類を探す
- 会計ソフトの未処理を見る
- 税金や社会保険の期限を確認する
どれも大事です。
でも、全部を毎回その場で対応していると、集中力が細かく削られます。
バックオフィスが整っていないと、作業時間だけでなく、考える時間も奪われます。
「あれ出したっけ?」
「あの領収書どこだっけ?」
「支払い今月だったっけ?」
こういう小さい不安が、仕事の合間にちょこちょこ出てきます。
これがかなり厄介です。
1個ずつは小さいのに、積み重なると普通に疲れます。
バックオフィスが乱れるとお金の流れが見えにくくなる
バックオフィスが回らないと、一番困るのはお金の流れが見えにくくなることです。
売上があるのに、なぜか資金が不安。
忙しいのに、手元にどれくらい残るのか分からない。
これは小規模事業者にとってかなりしんどい状態です。
原因は、売上と支出の流れが整理されていないことが多いです。
- 請求済みか未請求か分からない
- 入金されたか確認できていない
- 経費があとでまとめて出てくる
- 支払い予定が一覧になっていない
- 会計ソフトに未処理が溜まっている
この状態だと、数字を見るたびに少し怖くなります。
本当は確認したほうがいいのに、確認するのがしんどい。
そして見ない。
すると、さらに分からなくなる。
なかなかいい悪循環です。いい悪循環って何だよという話ですが。
お金の流れを見えるようにするには、まず細かい会計知識よりも、請求・入金・経費・支払いの流れを整理することが大事です。
書類やデータの置き場所が決まっていないと探す時間が増える
バックオフィスが乱れる原因としてかなり多いのが、書類やデータの置き場所が決まっていないことです。
領収書、請求書、契約書、見積書、メール、PDF、スクショ。
いろいろなものがいろいろな場所に散らばります。
紙の領収書は机の上。
メールの請求書は受信箱。
PDFはダウンロードフォルダ。
写真はスマホ。
この状態になると、後から探すのがかなり面倒です。
まず決めたいのは、完璧な整理方法ではなく、置き場所です。
- 領収書を入れる場所
- 請求書を保存する場所
- 契約書を置くフォルダ
- メール書類のラベル
- 会計ソフトに入れる前の一時保管場所
最初から美しく分類しなくて大丈夫です。
まずは「ここを見ればある」という状態にすることが大事です。
バックオフィスは、探す時間が増えるほどしんどくなります。
経理や事務が苦手というより、毎回探しているから疲れているだけのこともあります。
小規模事業者が最初に整えるべきバックオフィス業務
バックオフィスを整えるといっても、最初から全部やる必要はありません。
むしろ全部やろうとすると、普通に止まります。
最初に整えるなら、このあたりで十分です。
- 請求書の発行ルール
- 入金確認のタイミング
- 領収書・請求書の保管場所
- 支払い予定の一覧
- 月1回の確認日
この5つがあるだけで、かなり回りやすくなります。
逆に、この5つがないと毎回その場判断になります。
その場判断は、一見ラクそうですが、積み重なるとかなり疲れます。
毎回「どうするんだっけ」と考えることになるからです。
人間、判断回数が多いと普通に消耗します。しかもこういう事務判断は、あまり楽しくないです。
だから最初は、ルールを増やすというより、迷うポイントを減らすイメージで整えるのがいいです。
会計ソフトやツールを入れる前に流れを決める
freeeやマネーフォワード、Google Drive、スプレッドシート。
ツールを使うのはかなり有効です。
ただし、ツールを入れればバックオフィスが自動で整うわけではありません。
ツールは便利ですが、流れが決まっていないと情報が散らばる場所が増えるだけになることもあります。
これはけっこうあります。
便利にするために入れたツールが、いつの間にか「見ないといけない場所」を増やしている。なかなか皮肉です。
ツールを入れる前に、まず決めたいのはこのあたりです。
- 誰がいつ請求書を出すか
- 入金をいつ確認するか
- 領収書をどこに保存するか
- 支払い予定をどこで見るか
- 月1回どこを確認するか
この流れが決まっていると、ツールはかなり強い味方になります。
逆に流れがないままだと、ツールを使っても未処理が溜まりやすいです。
バックオフィスは、ツールより先に流れ。
これはかなり大事です。
バックオフィスは完璧より戻れる形が大事
小規模事業者のバックオフィスは、最初から完璧にする必要はありません。
むしろ、完璧を目指しすぎると重くなります。
大事なのは、崩れたときに戻れる形を作ることです。
忙しい時期はあります。
経理や事務が後回しになる日もあります。
それは普通です。
でも、戻れる場所があれば立て直せます。
- 書類の置き場所がある
- 確認する日が決まっている
- 支払い予定が見える
- 未処理が分かる
- 相談できる相手や確認先がある
この状態なら、多少乱れても戻りやすいです。
逆に、何も決まっていないと、戻る前にまず発掘作業から始まります。
そして発掘しているうちに、そっと心が無になることがあります。
バックオフィスは、きれいに整った状態を一度作るより、崩れても戻れる状態を作るほうが現実的です。
まとめ|小規模事業者のバックオフィスは流れを決めるだけでかなり変わる
小規模事業者のバックオフィスが回らないのは、能力不足ではなく、流れが決まっていないことが原因の場合が多いです。
請求、入金、経費、支払い、書類管理。
ひとつひとつは小さくても、全部をその場判断でやるとかなり削られます。
まずは、請求書の発行ルール、入金確認のタイミング、書類の置き場所、支払い予定、月1回の確認日。
このあたりを決めるだけでも、かなり回りやすくなります。
バックオフィスは、売上を直接作る仕事ではないかもしれません。
でも、ここが整うと事業はかなり軽くなります。
まずは完璧を目指さず、戻れる形を作るところからで大丈夫です。


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