freeeの未処理、見ないふりをすると本当に増える話|まず確認する順番

フリーランス・ひとり社長の経理

この記事の結論

Q.freeeの未処理が増えたら、何から確認すればいいですか?

A.未処理を上から順番に登録するのではなく、次の順番で確認します。

  1. 金額が大きい取引
  2. 内容が分からない入出金
  3. 請求書や領収書がない取引
  4. 毎月発生する取引
  5. 少額で内容が分かる取引

件数を減らすより、利益や残高への影響が大きい取引から確認するほうが、経理は早く進みます。

この記事で分かること

  • freeeの未処理が増える理由
  • 未処理を確認するおすすめの順番
  • 正体不明の入金を調べる方法
  • 証憑がない取引の整理方法
  • 未処理を増やさない運用ルール

freeeを開くと、未処理の数字が増えている。

昨日より増えている。

先週よりも、たぶんかなり増えている。

でも、今すぐ困るわけではない。

そこで、そっと画面を閉じます。

数日後に開くと、こうなります。

「未処理おおすぎない?」

freeeの未処理は、見ないふりをしても減りません。

銀行口座やクレジットカードを同期していれば、新しい明細が取り込まれます。

こちらが見ていない間にも、未処理は普通に増えていきます。

ただし、未処理を一気にゼロにする必要はありません。

まず必要なのは、確認する順番を決めることです。

freeeの未処理が増える理由

未処理が増えると、「入力をサボったからだ」と思いがちです。

もちろん、それも原因のひとつです。

ただ、実際には複数の理由が混ざっています。

  • 銀行口座やカードの明細が自動で追加された
  • 請求書や領収書がまだ届いていない
  • 請求額と入金額が一致していない
  • 売上をすでに登録したか分からない
  • 個人利用と事業利用が混ざっている
  • 同じ取引が二重に登録されている
  • 前月から確認待ちの取引が残っている

同じ「未処理」という表示でも、解決方法は違います。

領収書を探せば終わる取引もあります。

請求書や売上データと照合しないと処理できない取引もあります。

一覧の上から順番に登録すると、難しい取引にぶつかったところで止まります。

そして、また画面を閉じます。

未処理で困るのは、件数が多いことより、何から見ればいいか分からないことです。

最初に確認する順番

freeeの未処理が増えたら、次の順番で確認します。

  1. 金額が大きい取引
  2. 内容が分からない入出金
  3. 請求書や領収書がない取引
  4. 毎月発生する取引
  5. 少額で内容が分かる取引

100円のカード利用と、50万円の入金。

どちらも未処理は1件です。

ただし、利益や預金残高への影響は同じではありません。

未処理件数ではなく、金額と内容の影響が大きいものから確認します。

まず金額が大きい取引を見る

最初に見るのは、高額な入出金です。

例えば、次のような取引です。

  • まとまった売上入金
  • 高額な仕入代金や外注費
  • 税金や社会保険料の支払い
  • 借入金の入金や返済
  • 備品や設備の購入
  • クレジットカードのまとめ引き落とし

未処理が50件あっても、高額な5件を処理すれば、利益や預金残高のズレが大きく減ることがあります。

反対に、少額の支払いを20件処理しても、50万円の入金が残っていれば月次決算はあまり進みません。

件数を減らすのではなく、数字への影響を先に小さくします。

「この入金なんだっけな?」を確認する

次に見るのは、内容が分からない入金です。

支払いは、店名やカード明細から内容を思い出せることがあります。

一方、入金は振込名義だけでは分からないことがあります。

  • 請求先と振込名義が違う
  • 複数の請求がまとめて入金された
  • 振込手数料が差し引かれている
  • 決済サービスからまとめて入金された
  • 返金や立替金が入金された
  • 個人のお金を事業口座へ入れた

「この入金なんだっけな?」

内容が分からない入金を、とりあえず売上として登録するのは危険です。

借入金、立替金の返金、事業主からの入金など、売上ではない可能性があるからです。

入金を確認する順番

  1. 入金日と振込名義を確認する
  2. 同じ時期の請求書を見る
  3. 売上管理表やECサイトの入金明細を見る
  4. 手数料が差し引かれていないか確認する
  5. 分からなければ取引先や担当者へ確認する

もうひとつ確認したいのが、売上の二重登録です。

請求書を発行した時点で売上を登録している場合、入金時は売掛金の回収として処理します。

入金時にもう一度売上を登録すると、売上が二重になる可能性があります。

入金があったからといって、新しい売上を登録するとは限りません。

すでに未決済の売上を登録している場合は、その取引との消し込みを確認します。

請求額と入金額が違うとき

請求書は10万円。

入金額は9万9,560円。

このような差額があると、未処理のまま残りやすくなります。

よくある原因は次のとおりです。

  • 振込手数料が差し引かれた
  • 決済手数料が差し引かれた
  • 源泉徴収された
  • 値引きや返品が発生した
  • 複数の請求がまとめて入金された

差額をすぐ雑費として登録すると、freee上の未処理は消えるかもしれません。

ただし、消えたのは未処理の表示だけです。

取引の内容まで正しくなったとは限りません。

請求書、入金明細、決済サービスの精算明細を確認し、差額の理由を特定します。

請求書や領収書がない取引は別にする

未処理を確認していると、請求書や領収書が見つからない取引が出てきます。

そこでメールを探します。

チャットも探します。

担当者へ連絡します。

返事を待っている間に、作業が止まります。

そして30分が消えます。

証憑がない取引は、その場で全部解決しないほうが進みます。

次の3つに分けます。

  1. 再発行を依頼する取引
  2. 別の資料で確認できる取引
  3. 担当者への確認が必要な取引

再発行を依頼するものは、取引先やサービス提供者へまとめて連絡します。

別の資料で確認できるものは、契約書、注文履歴、メール、利用明細などを探します。

担当者への確認が必要なものは、利用目的や取引内容を確認します。

その場で処理できない取引は、放置ではなく「確認待ち」にします。

freeeの未処理を進める作業と、証憑を回収する作業は分けたほうが効率的です。

毎月発生する取引をまとめて確認する

家賃や通信費など、毎月発生する取引はまとめて確認できます。

  • 事務所や店舗の家賃
  • 携帯電話やインターネット料金
  • クラウドサービス利用料
  • サーバー代
  • 顧問料
  • 定期購入している備品

前月の処理を参考にすると、早く確認できます。

ただし、前月と同じ内容をそのままコピーするのは危険です。

金額、契約内容、消費税区分、利用目的が変わっていることがあります。

前月の仕訳は正解ではなく、確認材料です。

前月から間違っていた場合、コピーした間違いも毎月増えていきます。

プライベート利用は消さずに整理する

個人事業主の場合、事業用の銀行口座やクレジットカードに、プライベートの支払いが混ざることがあります。

「経費ではないから、明細を消せばいい」と思うかもしれません。

ただし、明細を消すと、実際の口座残高やカード残高とfreeeの残高が合わなくなることがあります。

個人事業主の場合は、事業主貸や事業主借などで整理するケースがあります。

  • 家族との食事代
  • 日用品の購入
  • 個人の保険料
  • 生活費の引き出し
  • 個人資金から事業口座への入金

法人の場合は、個人事業主と同じ処理はできません。

役員や従業員の個人利用が混ざった場合は、立替金、仮払金、役員貸付金など、状況に応じた確認が必要です。

同じ取引を二重登録していないか確認する

未処理を登録する前に、同じ取引がすでに登録されていないか確認します。

重複しやすいのは、次の組み合わせです。

  • 請求書から登録した売上と銀行の入金明細
  • 領収書から登録した経費とカード明細
  • 手入力した売上とECサイトの連携データ
  • 銀行間の資金移動で取り込まれた入出金明細

自動連携された明細を見て、新しい取引として登録すると、すでに登録済みの取引と二重になる可能性があります。

登録ボタンを押す前に、登録済み取引や未決済取引との一致を確認します。

未処理を片づけたら、利益が急に増えた。

それは事業が急成長したのではなく、売上を二回登録しただけかもしれません。

少額取引は最後に処理する

コンビニや駐車場などの少額取引は、件数が多くなります。

1件ずつ見れば数百円でも、一覧に並ぶと圧があります。

ただし、内容が分かる少額取引は最後でかまいません。

先に処理すれば、未処理件数は減ります。

でも、高額な入金や支払いが残っていれば、月次決算は終わりません。

件数を減らす作業と、決算を進める作業は別です。

AIには仕訳ではなく分類を任せる

AIを使うなら、未処理をすべて仕訳させるより、確認する順番を作らせるほうが安全です。

銀行やカードの明細を使い、次のように分類できます。

  • 金額が大きい取引
  • 内容が分からない入出金
  • 毎月発生している取引
  • 海外事業者への支払い
  • 同額・同日の重複候補
  • 摘要が空欄の取引

AIへの依頼例

以下の銀行・クレジットカード明細を、経理確認の優先度順に分類してください。

分類は「高額取引」「内容不明」「証憑確認」「定期取引」「少額取引」「重複候補」としてください。

勘定科目や消費税区分は確定せず、確認が必要な理由と、追加で必要な資料を記載してください。

AIは、確認候補を探す作業に向いています。

ただし、取引の目的や契約内容までは、明細だけでは判断できません。

AIに並べてもらい、人が資料を見て決める。

この分担なら、未処理の確認を進めやすくなります。

freeeの未処理を増やさない5つのルール

  1. 週に1回、未処理を確認する
  2. 証憑の提出場所を1つにする
  3. 分からない取引は確認待ちへ移す
  4. 毎月発生する取引を一覧にする
  5. 件数より残っている内容を見る

未処理を常にゼロにする必要はありません。

請求書待ちや、担当者からの回答待ちもあります。

問題なのは、未処理が残っていることではありません。

なぜ残っているのか、誰も分からない状態です。

未処理が10件あっても、理由と確認先が分かっていれば管理できます。

未処理が3件でも、内容が誰にも分からなければ確認が必要です。

まとめ|未処理は確認する順番でラクになる

freeeの未処理が増えたら、最初から全部を登録しようとしないでください。

次の順番で確認します。

  1. 金額が大きい取引
  2. 内容が分からない入出金
  3. 請求書や領収書がない取引
  4. 毎月発生する取引
  5. 少額で内容が分かる取引

未処理は、見ないふりをすると増えます。

ただし、今日中に全部終わらせる必要はありません。

高額な取引を見る。

分からない入金に印をつける。

証憑がない取引を別にする。

まずは、それで十分です。

「よく分からない山」を、「次にやることが分かる一覧」に変えるところから始めましょう。

税務判断に関する注意点

この記事は、freeeの未処理を整理するための一般的な経理実務をまとめたものです。

勘定科目、消費税区分、経費に該当するかどうかは、取引内容や事業の状況によって異なります。

個別取引の税額判断、税務相談、確定申告書の作成や申告代理は税理士の領域です。

判断が難しい取引は、税理士または所轄税務署へご確認ください。

freeeの未処理が増えすぎた方へ

「この入金なんだっけな?」

「カード明細はあるけど、領収書がない」

「何から確認すればいいか分からない」

経理整理30分相談では、freeeの未処理を一緒に確認します。

取引を、次の4つに分けます。

  • すぐに処理できる取引
  • 証憑を回収する取引
  • 担当者へ確認する取引
  • 税理士へ確認する取引

税務判断を代行するサービスではありません。

散らかった未処理を整理し、次にやることを明確にします。

経理整理30分相談の詳細を見る

※個別の税務相談、税額判断、申告書作成、申告代理は税理士の領域です。

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