この記事の結論
Q.freeeの未処理が増えたら、何から確認すればいいですか?
A.未処理を上から順番に登録するのではなく、次の順番で確認します。
- 金額が大きい取引
- 内容が分からない入出金
- 請求書や領収書がない取引
- 毎月発生する取引
- 少額で内容が分かる取引
件数を減らすより、利益や残高への影響が大きい取引から確認するほうが、経理は早く進みます。
この記事で分かること
- freeeの未処理が増える理由
- 未処理を確認するおすすめの順番
- 正体不明の入金を調べる方法
- 証憑がない取引の整理方法
- 未処理を増やさない運用ルール
freeeを開くと、未処理の数字が増えている。
昨日より増えている。
先週よりも、たぶんかなり増えている。
でも、今すぐ困るわけではない。
そこで、そっと画面を閉じます。
数日後に開くと、こうなります。
「未処理おおすぎない?」
freeeの未処理は、見ないふりをしても減りません。
銀行口座やクレジットカードを同期していれば、新しい明細が取り込まれます。
こちらが見ていない間にも、未処理は普通に増えていきます。
ただし、未処理を一気にゼロにする必要はありません。
まず必要なのは、確認する順番を決めることです。
freeeの未処理が増える理由
未処理が増えると、「入力をサボったからだ」と思いがちです。
もちろん、それも原因のひとつです。
ただ、実際には複数の理由が混ざっています。
- 銀行口座やカードの明細が自動で追加された
- 請求書や領収書がまだ届いていない
- 請求額と入金額が一致していない
- 売上をすでに登録したか分からない
- 個人利用と事業利用が混ざっている
- 同じ取引が二重に登録されている
- 前月から確認待ちの取引が残っている
同じ「未処理」という表示でも、解決方法は違います。
領収書を探せば終わる取引もあります。
請求書や売上データと照合しないと処理できない取引もあります。
一覧の上から順番に登録すると、難しい取引にぶつかったところで止まります。
そして、また画面を閉じます。
未処理で困るのは、件数が多いことより、何から見ればいいか分からないことです。
最初に確認する順番
freeeの未処理が増えたら、次の順番で確認します。
- 金額が大きい取引
- 内容が分からない入出金
- 請求書や領収書がない取引
- 毎月発生する取引
- 少額で内容が分かる取引
100円のカード利用と、50万円の入金。
どちらも未処理は1件です。
ただし、利益や預金残高への影響は同じではありません。
未処理件数ではなく、金額と内容の影響が大きいものから確認します。
まず金額が大きい取引を見る
最初に見るのは、高額な入出金です。
例えば、次のような取引です。
- まとまった売上入金
- 高額な仕入代金や外注費
- 税金や社会保険料の支払い
- 借入金の入金や返済
- 備品や設備の購入
- クレジットカードのまとめ引き落とし
未処理が50件あっても、高額な5件を処理すれば、利益や預金残高のズレが大きく減ることがあります。
反対に、少額の支払いを20件処理しても、50万円の入金が残っていれば月次決算はあまり進みません。
件数を減らすのではなく、数字への影響を先に小さくします。
「この入金なんだっけな?」を確認する
次に見るのは、内容が分からない入金です。
支払いは、店名やカード明細から内容を思い出せることがあります。
一方、入金は振込名義だけでは分からないことがあります。
- 請求先と振込名義が違う
- 複数の請求がまとめて入金された
- 振込手数料が差し引かれている
- 決済サービスからまとめて入金された
- 返金や立替金が入金された
- 個人のお金を事業口座へ入れた
「この入金なんだっけな?」
内容が分からない入金を、とりあえず売上として登録するのは危険です。
借入金、立替金の返金、事業主からの入金など、売上ではない可能性があるからです。
入金を確認する順番
- 入金日と振込名義を確認する
- 同じ時期の請求書を見る
- 売上管理表やECサイトの入金明細を見る
- 手数料が差し引かれていないか確認する
- 分からなければ取引先や担当者へ確認する
もうひとつ確認したいのが、売上の二重登録です。
請求書を発行した時点で売上を登録している場合、入金時は売掛金の回収として処理します。
入金時にもう一度売上を登録すると、売上が二重になる可能性があります。
入金があったからといって、新しい売上を登録するとは限りません。
すでに未決済の売上を登録している場合は、その取引との消し込みを確認します。
請求額と入金額が違うとき
請求書は10万円。
入金額は9万9,560円。
このような差額があると、未処理のまま残りやすくなります。
よくある原因は次のとおりです。
- 振込手数料が差し引かれた
- 決済手数料が差し引かれた
- 源泉徴収された
- 値引きや返品が発生した
- 複数の請求がまとめて入金された
差額をすぐ雑費として登録すると、freee上の未処理は消えるかもしれません。
ただし、消えたのは未処理の表示だけです。
取引の内容まで正しくなったとは限りません。
請求書、入金明細、決済サービスの精算明細を確認し、差額の理由を特定します。
請求書や領収書がない取引は別にする
未処理を確認していると、請求書や領収書が見つからない取引が出てきます。
そこでメールを探します。
チャットも探します。
担当者へ連絡します。
返事を待っている間に、作業が止まります。
そして30分が消えます。
証憑がない取引は、その場で全部解決しないほうが進みます。
次の3つに分けます。
- 再発行を依頼する取引
- 別の資料で確認できる取引
- 担当者への確認が必要な取引
再発行を依頼するものは、取引先やサービス提供者へまとめて連絡します。
別の資料で確認できるものは、契約書、注文履歴、メール、利用明細などを探します。
担当者への確認が必要なものは、利用目的や取引内容を確認します。
その場で処理できない取引は、放置ではなく「確認待ち」にします。
freeeの未処理を進める作業と、証憑を回収する作業は分けたほうが効率的です。
毎月発生する取引をまとめて確認する
家賃や通信費など、毎月発生する取引はまとめて確認できます。
- 事務所や店舗の家賃
- 携帯電話やインターネット料金
- クラウドサービス利用料
- サーバー代
- 顧問料
- 定期購入している備品
前月の処理を参考にすると、早く確認できます。
ただし、前月と同じ内容をそのままコピーするのは危険です。
金額、契約内容、消費税区分、利用目的が変わっていることがあります。
前月の仕訳は正解ではなく、確認材料です。
前月から間違っていた場合、コピーした間違いも毎月増えていきます。
プライベート利用は消さずに整理する
個人事業主の場合、事業用の銀行口座やクレジットカードに、プライベートの支払いが混ざることがあります。
「経費ではないから、明細を消せばいい」と思うかもしれません。
ただし、明細を消すと、実際の口座残高やカード残高とfreeeの残高が合わなくなることがあります。
個人事業主の場合は、事業主貸や事業主借などで整理するケースがあります。
- 家族との食事代
- 日用品の購入
- 個人の保険料
- 生活費の引き出し
- 個人資金から事業口座への入金
法人の場合は、個人事業主と同じ処理はできません。
役員や従業員の個人利用が混ざった場合は、立替金、仮払金、役員貸付金など、状況に応じた確認が必要です。
同じ取引を二重登録していないか確認する
未処理を登録する前に、同じ取引がすでに登録されていないか確認します。
重複しやすいのは、次の組み合わせです。
- 請求書から登録した売上と銀行の入金明細
- 領収書から登録した経費とカード明細
- 手入力した売上とECサイトの連携データ
- 銀行間の資金移動で取り込まれた入出金明細
自動連携された明細を見て、新しい取引として登録すると、すでに登録済みの取引と二重になる可能性があります。
登録ボタンを押す前に、登録済み取引や未決済取引との一致を確認します。
未処理を片づけたら、利益が急に増えた。
それは事業が急成長したのではなく、売上を二回登録しただけかもしれません。
少額取引は最後に処理する
コンビニや駐車場などの少額取引は、件数が多くなります。
1件ずつ見れば数百円でも、一覧に並ぶと圧があります。
ただし、内容が分かる少額取引は最後でかまいません。
先に処理すれば、未処理件数は減ります。
でも、高額な入金や支払いが残っていれば、月次決算は終わりません。
件数を減らす作業と、決算を進める作業は別です。
AIには仕訳ではなく分類を任せる
AIを使うなら、未処理をすべて仕訳させるより、確認する順番を作らせるほうが安全です。
銀行やカードの明細を使い、次のように分類できます。
- 金額が大きい取引
- 内容が分からない入出金
- 毎月発生している取引
- 海外事業者への支払い
- 同額・同日の重複候補
- 摘要が空欄の取引
AIへの依頼例
以下の銀行・クレジットカード明細を、経理確認の優先度順に分類してください。
分類は「高額取引」「内容不明」「証憑確認」「定期取引」「少額取引」「重複候補」としてください。
勘定科目や消費税区分は確定せず、確認が必要な理由と、追加で必要な資料を記載してください。
AIは、確認候補を探す作業に向いています。
ただし、取引の目的や契約内容までは、明細だけでは判断できません。
AIに並べてもらい、人が資料を見て決める。
この分担なら、未処理の確認を進めやすくなります。
freeeの未処理を増やさない5つのルール
- 週に1回、未処理を確認する
- 証憑の提出場所を1つにする
- 分からない取引は確認待ちへ移す
- 毎月発生する取引を一覧にする
- 件数より残っている内容を見る
未処理を常にゼロにする必要はありません。
請求書待ちや、担当者からの回答待ちもあります。
問題なのは、未処理が残っていることではありません。
なぜ残っているのか、誰も分からない状態です。
未処理が10件あっても、理由と確認先が分かっていれば管理できます。
未処理が3件でも、内容が誰にも分からなければ確認が必要です。
まとめ|未処理は確認する順番でラクになる
freeeの未処理が増えたら、最初から全部を登録しようとしないでください。
次の順番で確認します。
- 金額が大きい取引
- 内容が分からない入出金
- 請求書や領収書がない取引
- 毎月発生する取引
- 少額で内容が分かる取引
未処理は、見ないふりをすると増えます。
ただし、今日中に全部終わらせる必要はありません。
高額な取引を見る。
分からない入金に印をつける。
証憑がない取引を別にする。
まずは、それで十分です。
「よく分からない山」を、「次にやることが分かる一覧」に変えるところから始めましょう。
税務判断に関する注意点
この記事は、freeeの未処理を整理するための一般的な経理実務をまとめたものです。
勘定科目、消費税区分、経費に該当するかどうかは、取引内容や事業の状況によって異なります。
個別取引の税額判断、税務相談、確定申告書の作成や申告代理は税理士の領域です。
判断が難しい取引は、税理士または所轄税務署へご確認ください。
freeeの未処理が増えすぎた方へ
「この入金なんだっけな?」
「カード明細はあるけど、領収書がない」
「何から確認すればいいか分からない」
経理整理30分相談では、freeeの未処理を一緒に確認します。
取引を、次の4つに分けます。
- すぐに処理できる取引
- 証憑を回収する取引
- 担当者へ確認する取引
- 税理士へ確認する取引
税務判断を代行するサービスではありません。
散らかった未処理を整理し、次にやることを明確にします。
※個別の税務相談、税額判断、申告書作成、申告代理は税理士の領域です。



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